家賃を滞納したときに家賃保証会社はどうやって取り立てるのか?

家賃保証会社一般

家賃保証会社の業務の1つに家賃を回収するというものがあります。

これは家賃が遅れた入居者から家賃を取り立て、立替払いした家賃を回収するというものです。

では、家賃保証会社はどうやって回収するのでしょうか?そして、入居者は家賃が遅れたときにはどうしたらよいのでしょうか?

まとめてみました。

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家賃保証会社による立替の仕組み

家賃は毎月期限までに支払うべきものですが、それでもどうしても支払いができないということは実際問題としてあります。

家賃が遅れると賃貸人(家主や管理会社)の収入もなくなりますので非常に困ります。そこで賃貸人は家賃保証会社に代位弁済を依頼することで、家賃保証会社に一時的に立替払いしてもらいます。

これにより賃貸人は家賃分が入ってきますので、あとは入居者と家賃保証会社のやり取りになります。

では、家賃保証会社はどういった形で家主に立て替えるのでしょうか?大きく分けると3つのパターンがあります。

  • 家賃の滞納報告後の立替払い
  • 収納代行による自動立替払い
  • クレジットカード払いによる立替払い

家賃の滞納報告後の立替払い

一番多いのが家賃支払日に入金を確認して、入ってないとわかった時点で家主から家賃保証会社に家賃滞納を知らせる延滞報告を送ります。

送る方法はFAX、メール、インターネット報告など各社やり方は異なります。

家賃保証会社では、この家賃延滞報告を確認してから家賃を立て替えます。

この方式では家賃を自分で管理することができます。家主が銀行通帳の記帳をして始めて家賃の遅れがわかりますので家主が自分で入居者の支払い状況を確認したいときにはこの方式が使われます。

一方、家賃の延滞報告を忘れたり、家賃保証会社の免責日数を過ぎて報告したりすると家賃保証会社からの立て替え払いが受けられないということあります。

アヒル
アヒル

ちなみに、延滞報告してから立て替えまでの対応が早いのはフォーシーズ、日本セーフティー、Casaなどが有名です。

収納代行による自動立替払い

収納代行というのが一般的ですが、一部の家賃保証会社では集金代行とも呼びます。

家賃保証会社(が指定する金融機関)から引き落としを行う方式です。

収納代行では家賃を引き落すのが賃貸人ではありませんので、家賃の支払日に家賃が支払われたのか、遅れたのかを即日把握することができます。

そして、収納代行を使うと賃貸人側では何も手続きをする必要がなく、毎月家賃が必ず入ってきます。これは、入居者が支払いをしていた場合にはそのまま家賃保証会社から入金がありますし、入居者に滞納があったとしても立替払いとして家賃保証会社から送金するためです。

収納代行を使うと家賃保証会社は家賃支払日に滞納を知ることができますので即日回遊行動に移れます。

基本的に、家賃回収は行動が早ければ早いほど回収率が高くなりますので家賃滞納の長期化を防げることが多くなる傾向にあります。

クレジットカード払いによる立替払い

信販系家賃保証会社と一部の独立系家賃保証会社が取り入れている方法です。

家賃をクレジットカードにより支払いをすることで、賃貸人には確実に家賃が入ります。裏側ではカード会社や代理店、家賃保証会社などが複雑に入り組んだお金のやり取りがありますが、入居者からすると収納代行と大差はありません。

違うのは口座から引き落しされるか、カードにより支払うかです。

ただし、クレジットカードによる支払いということはカードの支払い限度額と当月の支払い分によっては限度額を超えてしまうという理由で家賃の支払いができなくなるということがありえます。

※家賃が10万円、カードの支払い限度額が20万円の場合、毎月自由に使えるカードの枠は10万円です。もしもカードで11万円使ってしまうと支払い限度額が9万円しかありませんので、家賃分の10万円が支払いできない、ということが起こりえます。

アヒル
アヒル

信販系家賃保証会社っていうのはセゾンカード、オリコ、ジャックスなどのカード会社のことです。

家賃滞納時の家賃保証会社の回収行動の流れ

家賃を遅れた際には家賃保証会社はどのような行動を取るのでしょうか?

孫子も「敵を知れば百戦危うからず」といっています。家賃保証会社は敵ではありませんが、遅れたときにどうなるのかは気になるところです。

回収行動1:電話連絡

家賃滞納が起こった際に家賃保証会社が最初に行うのは電話連絡です。

保証契約書に記載の電話番号にかけて督促します。

ときどき家賃保証会社からの電話を待っている方や電話を折り返さない人がいますが、そもそも家賃は支払期限がありますので支払いが遅れるようであれば最低でも管理会社(または家主)と家賃保証会社くらいには事前に報告しましょう。

回収行動2:連帯保証人への電話連絡

契約時に連帯保証人がいる場合には連帯保証人に電話連絡がいきます。

連帯保証人は保証人とは違いますので、電話がかかってきた時点で支払い義務が生じます。そのため、家賃が遅れるということは連帯保証人にも迷惑がかかることになります。

家賃が滞納した時点で入居者側から家賃保証会社に連絡しておけば、連帯保証人に連絡がいくということは避けることができますので、必ず自分から連絡するようにしましょう。

回収行動3:自宅訪問

電話で連絡がつかなかった場合には家賃保証会社は契約物件まで訪問します。

そこで会って話すことができればよいのですが、会うこともできず、連絡もなく、支払いもないという状態が続くといよいよ次のステージに進みます。

回収行動4:残った連絡先への電話確認

残った連絡先というのは契約時に記載した連絡先のことです。

よくあるのは次のような連絡先です。

  • 勤務先
  • 緊急連絡先
  • 実家
  • 同居人
  • 友人・知人・同僚

このような連絡先に電話しても家賃保証会社からは家賃滞納のことは話さないのが一般的です。これは「家賃が遅れている」という個人情報(支払い情報)が関わっているからです。

しかし、家賃保証会社から電話がかかってきて用件を言えない、ということは家賃が遅れているということを想像してしまいます。

自身の評判を落とさないためにも家賃滞納があった際には早い段階で入居者側から連絡するのが解決への早道です。

回収行動5:残った連絡先への訪問確認

連絡先に電話して出ない、繋がらない場合には訪問することがあります。

この段階まで入居者と連絡がつかないということは意図的に逃げているケースや、事件や事故などに遭い連絡できないケースが考えられます。

家賃保証会社は時と場合によっては安否確認として、契約物件内に入ることがあります。契約物件に入る際の同意や立会いを求めるという意味でも入居者の関係者とは連絡を取っておきたいのです。

回収行動6:内容証明郵便の送付

回収行動5までをすべて終えて、それでも回収が進まない場合には家賃保証会社から入居者と連帯保証人に対して内容証明郵便が発送されます。

内容証明郵便とはいっても、要するに手紙なのですが、通常の手紙と違うのは郵便局が「内容を証明してくれる」ということです。

通常の手紙は送り主から届け先に1通だけを送ることになりますが、内容証明郵便では同じ内容が送り主、届け先、郵便局に3通残ります。

なぜ送り主にも届くかというと、裁判になったときに間違いなく送ったという証拠として使えるからです。

家賃保証会社が回収できなかったら

では、これまで回収行動を取ってそれでも支払いがなかった場合にはどうなるか?

家賃保証会社は最後の手段として建物明渡し訴訟を行います。つまり、入居者を合法的に追い出すために裁判を起こします。

この追い出し裁判は一般に半年~1年程度かかります。そして、家賃が遅れている以上入居者に勝ち目はありませんのでまず間違いなく家賃保証会社が勝ちます。

判決で退去命令が出ますが、この段階になった入居者が自分で引越しをするのは稀ですので強制執行手続きを行います。

ドラマなどで強制的に荷物を出すというのがありますが(最近見かけませんが)、これを合法的に行うのが強制執行です。

そして、裁判費用、強制執行費用などは入居者側の負担ですので、逃げていた入居者が家賃保証会社に捕まれば全額を請求されてしまいます。

もちろん、裁判にまで発展するのはレアケースですが、全国的には非常に頻繁に行われている裁判です。

このようなことのないように家賃滞納があった際には早めに連絡することが肝要です。

家賃滞納が起きたときに入居者は何をすべきか

家賃滞納が起きたときに家賃保証会社からの連絡を待っている人や対応せずに逃げてしまう人もいます。

家賃滞納が起きた際に入居者は何をすべきでしょうか?

考えられるのは次の3つです。

  • 入居者から家賃保証会社に連絡する
  • 金策する
  • 弁護士に依頼する

入居者から家賃保証会社に連絡する

まず最初にすべきなのは家賃滞納があった時点で家賃保証会社に連絡することです。可能であれば家賃が遅れる前になんとかするのが理想ですが、支払いが間に合わない場合にはできるだけ早く電話してください。

家賃保証会社に伝える内容は次の点です。

  • なぜ家賃滞納が起きたのか
  • いつ支払いができるのか
  • 今後、家賃延滞は起きるのか

なぜ家賃滞納が起きたのか

本来、家賃滞納が起きた理由を話す必要はないのですが、家賃保証会社側の立場からすると今回遅れがあって、次回以降遅れることはないのか?この顧客は良い顧客なのか、悪い顧客なのかを考えます。

そこで、自分からどういう理由で家賃が遅れたのかを話すことで担当者レベルでの信用が上がります。

よくある家賃滞納の理由は

  • 病気で働く期間が短くなった
  • 転職により収入がまだない
  • 冠婚葬祭など突然の出費があった

のようなものがあります。家賃を期日通りに支払うのは契約ですので当然ですが、それでも遅れがあることは事実ですので、家賃保証会社もよくわかっています。

上記の理由は基本的には再発はしないような内容なのでこういう理由であれば、家賃保証会社もあまり深くは追及しないはずです。

逆にダメな理由は次のようなものです。このような理由は言わない方がよいです。

  • パチンコ、競馬などのギャンブル
  • 旅行、買い物、キャバクラ、ホストなどの娯楽・遊興
  • 生活保護の使い込み

いつ支払いができるのか

家賃滞納の理由も重要ですが、それ以上に大切なのは、具体的にいつ支払いができるかです。

いつ頃、ではなく何月何日という具体的な日付はもちろんですが、家賃を支払いできる理由も伝えましょう。

  • 給料日が25日なので25日に支払いできる
  • 保険会社からのお金が20日に入るので20日に支払う
  • 生活保護費が1日なので来月1日には払う

こういう理由と日付がセットになっていると担当者も安心します。

もし当月に家賃を支払いできない場合には

  • 3万円だけなら15日に支払いできる。残りは分割にしたい
  • 今手元にある2万円は今日支払う。残りは金策する

のように一部だけでも先に支払って、残りをどうするかを伝えることです。

家賃保証会社の担当者も人間ですし、他に多くの案件を抱えていますので、「この人は大丈夫だ、信用できる」と判断されれば督促が後回しになる可能性が高いです。

重要なのは次の3点です。

  • 支払う意思がある
  • 一部だけでも先に支払うという誠意を見せる
  • 残りをどうするかを具体的に相談する

今後、家賃延滞は起きるのか

そして、もう1つ重要なのが今後、家賃滞納が続くかどうかです。

理由があって遅れがあるのは仕方ありません。ですが、家賃滞納が続くようでは家賃に対して収入が足りないということです。

それはその部屋には住めないということです。

こういう理由で家賃が遅れたが、こういうお金が入るのでいついつに支払いができる。遅れた理由のこれこれはもう起きないので今後は大丈夫。

という内容が理想的です。

金策する

家賃保証会社に電話しても、具体的にいつ支払いができるかがわからないと解決しません。

そのため、支払いできる目処がないのであれば次のような金策をする必要があります。

  • 親兄弟、友人、同僚からお金を借りる
  • 勤務先から給料の前借をする
  • 消費者金融から借りる
  • キャッシングする

正直どれもオススメしません。親兄弟から借りるのはギリギリありですが、それ以外はかなり厳しいです。

友人からお金を借りるのは有人をなくす原因です。同僚に借りると信用をなくします。勤務先に前借できるところは稀ですし、やはり信用がなくなります。

消費者金融から借りたり、キャッシングをすると年利15%~の金利がかかりますので、一時しのぎにはよいですが、次月以降破綻する可能性が高いです。利用する場合には本当に返せる目処がある場合に限りましょう。

可能であればヤフーオークションやブックオフを利用してお金を作る方法もありますが、家賃分にはならないことが多く、金策手段としては非常に弱いです。

王道は足りない分は短期バイトなどで働いて稼ぐことですが、実際にこれができる人はほとんどいません。日中の仕事をしているだけで身体は疲れますし、家賃滞納があると精神的にも参ってしまうことが多いです。この状態でさらに数万円を稼げるという人はかなりの少数派です。

弁護士に依頼する

では家賃がどうしても家賃保証会社が納得する期日までに払えない場合にはどうするか。

払えないなら引越しをするというのは簡単ですが、実際には引越し費用や引越し先の問題で現実的ではありません。

将来的に支払いの目処があるのであれば弁護士に相談するのは1つの手段です。

弁護士はお金を貸してくれるわけではありませんが、代理人になってもらうことができます。弁護士に依頼すると家賃保証会社との窓口は弁護士に替わりますので督促が止まります。

これは精神的にはかなり助かるはずです。

ただし、弁護士を利用するにもお金はかかります(後払いのところも多いです)。

そして、大前提は家賃を支払うことができるだけの収入があることです。

 

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